今日、わたし、誕生日ね

絵で誕生日のお祝いは前にやったので、、
今回はSSもどきでお祝い!ホアンさんおめでとう!

由多は文才はないので文章変かもですが、
それでも読んでくれたら冬のコタツのようにあったかぬくぬくの心の持ち主に違いない。

1年目ふゆの月19日、行商人と常連さんのやりとり。







「えっ!ホアンさん、今日誕生日だったんですか」

それを聞いたサラさんは予想以上に、動揺していた。

お土産と称して金鉱石を渡しにくるのが習慣になっていたから、
受け取りついでに教えるぐらいが丁度いい、些細な情報だと思ったのだけれど。


『今日ならケーキのお土産でも良かたね~』


なんて、軽く図々しい感じで会話をつなげるつもりが、とんだ誤算だ。
話題を変えなくてはならない。


「そう冬生まれ、それだけね。ああ、今朝の天気予報見たある?
もう少ししたら大雪らしいねサラさん。牧場は広いからメンテナンスも大変そうね」

「はい、そう…」


生返事をして、しばらくたっても動かないサラさんを同じ部屋にいたザクが心配しだす。


「サラ?どうかしたのか」


肩に手を置こうとしたところで、


「あの!失礼します!」


サラさんは急に立ち上がるとわたしの手にあった金鉱石を奪い取り、そして駆け足で外へ出ていった。
ザクとしばらく唖然としたが、わたしはやれやれと台所へ向かう。


「ホアン、あいつどうしたんだ?」

「さあ、わからないある」


お湯を沸かしながら言うと、嫌われるようなことしてないよな?と背後からザクが問う。


「大事なお客さんに、あるわけないね」


ひらひらと横に手を振ると、だよなぁ、とザクは頭をかいて仕事に戻っていった。


(嫌われるほうが、楽だたかもね)


茶葉の入った缶を手にして、紅茶が合うだろうと蓋をあける。
それから皿とフォークを用意して…と、さすがに準備がよすぎるか。


(うーん参ったね。まさか、なんて言えなくなてきたよ)


彼女はわたしを、おもっているよりもずっと。

そう確信するのは、彼女がラッピングされたホールケーキとピンクダイヤモンドを抱えて再び家を訪れる、あとほんの少しだけ先の話である。




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両想いの自覚があるくせに進展を望まない行商人と、
恋してる自覚すらないのにやたらアピールしてくる常連さんとの恋愛フラグ合戦^^




2022/01/19 up
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